焼岳(二十一座目/百)


今年の夏はぐずぐずした天気ばかりでスッキリと晴れる日が殆どなく、変な夏だった。
暑さも和らぎ秋めいてきた秋の三連休は打って変わって良いお天気の予報。娘も連れて、久々の家族登山でもしましょうか、と選んだのは焼岳。


【行き方】
今回は最も短い時間で焼岳に登れる新中の湯ルートを採る。東海北陸道を高山で下り、国道158号線を乗鞍バスターミナル(朴の木平スキー場)方面へひた走る。ターミナルを過ぎてほどなくすると平湯交差点があり、右折すると有料道路の安房トンネル。ただそのまま158号線を真っ直ぐ行っても同じ場所に着くっぽい。トンネルを通った場合は、有料区間を出てすぐにアプローチへの道が左にあるので通り過ぎないよう注意。くねくね曲がった林道はカーブに番号が振ってあり、目指す登山口は10号カーブと11号カーブのあいだの、うんと11号寄りにある。登山口付近には車がたくさん停まっているから何となくこの辺だとは分かるけど、登山口自体は目印がなくとても見過ごしやすい。



新中の湯ルートは往復約5時間と短いので、登山開始は遅めの8:00。既にたくさんの車が停まっているが、三連休の中日としてはそれほどでもない。北アルプスはたくさんの山があるので、他の山に流れているのかもしれない。奥に見えるのは穂高連峰、わお!



登山口。ポストもなく、道路からいきなりって感じ。



一応小さな看板はあるものの、地面に直置きであんまり用をなしてない。記念撮影していた団体さんがいなければちょっと迷ったかも。



道は、序盤から結構斜度がある。娘のテンションはダダ下がっていく。



トボトボ……



トボトボトボ……



9:45、下堀沢出合。平らに開けて展望の良い場所なのでしばし小休止と思ったが、やれ登るのが早いだ、水が飲みたいだ飴が食べたいだとブツクサ言いながら登ってきた娘は、ここにきて虫がいるのがイヤだと腰を据えない。あとからバテても知らんぞ。



下堀沢出合から先は、常に山頂を見ながら歩くことのできる気持ちのいい道。だがお構いなくダラダラする娘。



10:50、何でもない登山道脇で突如昼食タイム。娘が疲れてきたってのもあるし、朝食が3:30だったためもうお腹ペコペコってのもある。しかし虫が〜虫が〜と騒ぐばっかでなかなか減らん娘。減らないから虫もたかるのだ、さっさと食え!



食事も終えて少々歩いた11:30、頂上へと続く鞍部へ到着。稜線に立ち反対側を覗き込むと、小さな池が。



左手には南峰。こちらは立入禁止。



果てしなく遠く見えていた火口?がすぐ間近に迫り、途端にテンションあげあげの娘。



いえ〜い


良かったね……。



青空に黄色い山肌が映えて綺麗。



ここから先はガレて注意のいる道。



ほえ〜〜。

ところどころ、足元からも、ちょろちょろ煙が吐き出されている場所がある。そのあたりを手で触れるとほんわり温かい。ただ私はガスで目も喉も痛くなってきた。



11:50、山頂に到着。
北海道の旅で「躊躇せず他人にシャッター押してと頼むスキル」を手に入れた私は、ここでもどなたかによろしく頼む。あれ、よく考えたら山頂のスリーショットは初かも?



眼下には上高地が。そのとき、林間学校で訪れた上高地から見上げた黄色い頂の山が焼岳だったな、と思い出す。高校生の当時は登山なんかまったく興味なくて、学校からバスに乗って連れてこられた上高地が何県にあるのかすら知らなかったものだ。



さすが北アきってのお手軽登山スポット、山頂はかなりの賑わい。娘がなんか楽しそうですけど、まだ半分残ってるんですが。



案の定、山頂で精神的ピークを迎えてしまった娘には下山の忍耐力が残されていなかった。滑り、転び、泣いてゴネまくる。泣いても早くは下りられないので足を動かせ足を。


なんだかんだで15:00下山。往復7時間もかかったが、まあ子連れ登山ならこんなもんでしょう。ボロ泣きしながらもなんとか下りて来られた娘は、今回ひどくトラウマを抱えたっぽい(笑)。今んとこ登山は二度としないと決意している模様。ここより御在所中道の方がきつかったと思うんだけどなあ。



最後は我が家の筋肉番長を隠し撮り。素敵〜♪ でも変な頭!


帰りは登山口からすぐにある、中の湯温泉旅館でお風呂。大人700円、う〜んまあ普通のよくある温泉って感じだった。