2011-01-01から1年間の記事一覧

原点

誰しも、自分という人間を成す上で原点となっている心象風景があると思う。私もことあるごとに思い出す2冊の詩集がある。子供用の、手帳くらいの大きさの、ハードカバーの詩集で、私のイメージに残っている絵と詩は、それぞれ違う詩集だったのかもしれない。…

蝶ヶ岳

去る2011年7月17〜18日と、常念から蝶ヶ岳へと向かう縦走をした。運動不足の身体でへろへろになり、景色を見る余裕もなく、とにかく壮絶に疲れた記憶しかない。まあそのときはそれでお終いだったわけだけど、その後、蝶ヶ岳のピークと思われる場所に立ってい…

空木岳(七座目/百)

原稿の締切がもうあれで大変だったので、7月はたまの山登り以外は運動もせず、8月は丸々一か月、あらゆる運動をしなかった。靴すら履かない日の方が多く、猛烈な運動不足に陥っていた。9月に入ってからは受けられる全てのレッスンを受けて、少しずつ体力のリ…

弥勒山その2

晴れちゃってしょうがないのでおなじみ春日井三山縦走。突然涼しくなったと言ってもまだ九月初旬、ついにあれを使う時が来た。今シーズンから登場した、私のニューギアである。今日もものすごい蚊の大群、道行く人はみんな蚊に閉口。これねえ、もうほんと買…

愛は地球を救う。愛じゃ私を救えない。

ようやく某文学賞への応募原稿を書き終え、突貫工事の末に穴があったらサプライズの挙句落下し窒息死したいほど猛烈な駄作を送ってしまい、一夜明けても気分が浮き上がれずにいる。だらだらだらだら書いた揚句、ラスト1週間でチャージをかけたために、練りこ…

富士山

退屈だのつまらんだの初心者用だの言われてるけど、やっぱり日本人ですし登っておかねばなりません、富士山。とにかくテレビでお馴染みなあの混雑っぷりに恐れをなし、検討の余地もなく御殿場ルートを選ぶ。正確なデータかどうかは知らないけど、富士登山者…

常念岳(六座目/百)〜蝶ヶ岳縦走2/2

三股からの登りで疲労困憊の身体に酒を注ぎこみ、身動きすらできず、眠れず明けた二日目。午前3時にはご来光を見ようと登山準備を開始する客のゴソゴソで騒然とし始める。元より眠れなかった私はやむなく起きる。二日酔いというよりもまだ酔いそのものが残っ…

常念岳〜蝶ヶ岳縦走1/2

初めての北アルプス。初めての縦走。夏の三連休を利用して、バレエも完全に休みまくっている完全な運動不足で臨む無謀な山行、一日目。7:30、三股登山口に続く駐車場は既に満杯。道路にはここから延々、数キロにわたって路駐の列が伸びていた。私ら一行もな…

恵那山(五座目/百)

山頂からの展望がないという話の恵那山。うちからは割に近いにも関わらず、「面白くなさそう」という理由でずっと避けてきた恵那山。しかし私も、もうええおばちゃんである。特別に深田百名山を目指しているわけではないが、もっと歳取ってから「やっぱ百名…

夏が来る

夜、車の中が蒸し暑いので窓を開けて走った。ほんの数日前はまだひんやりとしていた空気が今夜は生ぬるく、窓を開けても蒸し暑さは変わらなかった。昼まで降り続いた雨がほんの少し上がった今夜。若い頃は寒いのも暑いのも嫌いで、不快を感じるとすぐ毒づい…

鬼面山

前回行った白草山に味を占め、微妙じゃね?という山でも行ってみたらスゴイかもしれん!とまたヤマケイ分県版を開き、たまたま目に入った長野県の鬼面山へ行くことにする。午前10時過ぎに到着。車は駐車スペースに3台ほど置ける。路駐も合わせ10台ほど。登山…

ブラックスワン

珍しく、バレエファンならずとも鑑賞に堪えるバレエ映画と好評価のブラックスワンを観に行く。10:30上映と思ってまったり用意し、家を10:10に出る。ちょっとギリギリかもな〜♪と信号待ちの時に携帯予約した画面をよく見たら、10:10上映……真っ白……。ドリフ…

母の日

なんかこういうのをもらう立場になってしまった。未だにピンときません。私は自分の母にあげたことは記憶にある限り、無い。今後もあげることはないだろうなあ。カッチーは母にあげてました。良い息子だね!柊ちゃん、高橋さん、ありがとー

白草山 一回目

天気の良いGW後半。前日も散々飲んだ朝、とりあえず山でも登ろうぜってんでヤマケイの分県版をおもむろに開き、なんとなく目についた岐阜・長野県境に位置する白草山へ行くことにする。この時期、高山はまだ雪が深いし、標高1641mでお手頃ということ以外に別…

伊吹山 二回目

再び伊吹山(1377m)へ。前日はGW初日ということと、関ヶ原までの多重事故で高速道路の渋滞は「30キロ以上、4時間以上」というアバウト表示がされており、一宮まで行って断念。たった2区間を2時間ほどかけて走るマゾっぷりだった。気を取り直しての出発。…

御在所岳 一回目

三重県の御在所岳(1,212m)に行ってきた。ロープウェイもあって知名度が高く、とにかく人が多い。朝8時半、駐車スペースは既に車でいっぱい。中道登山道で登山スタート。中道登山道入り口。登山届を出すボックスは各入口に備え付け。少々進んでいくと頭上を…

ぞんざいに生きる

猫タンがいなくなってから、殊更にいなくなったことを考えないようにしていることと、いつも部屋にある骨。テレビに映し出される膨大な数の棺、2万4千年後のプルトニウム、10万年後の人類、じわじわと確実に私の中にある穴をこじ開けているのが実感される。…

そうかー

今日は4月1日かー

人類の根源

日本では精神的な暗黒時代を迎えているね。原発の燃料棒ってやつ、テレビで見たらコンサートで振るペンライトみたいな大きさだったよ。そんなもんが膨大な水を何十年もボッコンボッコン沸騰させ続けて、巨大タービンをぐるぐる回し続けるなんて、ちょっとも…

心の旅路・東京編(下)

2日目ニューマタンゴを後にし、一瞬小林先輩の家に移動して佐藤君と3人で飲み始めたとき、既に時刻は4時を回っていた。もうこのへんのやりとりはぼんやりしてるけど、とにかく翌日(ていうか今日)は3人で高尾山に登ることになり、この飲み過ぎな状況は確実…

心の旅路・東京編(上)

3月5日〜6日と、あてもなく東京に行った。当初は時間を区切って普段会えないような知人とできるだけ多く会おうか、滅多に行くことのない東京の名所をいよいよもって訪ね歩こうか、などとも考えたけど、なんか考えるのも面倒でやめてしまった。けど結果、そう…

バタフライエフェクト3

バタフライエフェクトのシリーズ第三弾。最初のはまあまあ面白くて、でもパート2のレビューはすごいことになってるので見るのをやめて、この3を見る。もう、隅々まで説明してほしい、だらだらと冗長でもいいから……そんなお節介仕様の海外ドラマを最近ずっと…

ジョー・シンプソン『死のクレバス アンデス氷壁の遭難』

ほぼ垂直にそびえる未踏のルートで氷壁に挑み、登頂したのち著者が滑落、クレバスに墜落し、パートナーにザイルを切断され、命からがら一人で生還するドキュメント。最近新田次郎ばっかり読んでたので、「僕が」と一人称の語り口に臨場感を感じて普通にドキ…

我等日本人

何千年も前のファラオの副葬品がぶっこわされたり、居座り続けた君主が国民を粛清し始めたり、生を受けて20年そこそこの若者が遠い異国で飯食ってる最中突然ビルの下敷きになったり、もう一体何なんだろうね。チェルノブイリが今どうなってるか知ってるかね…

村上春樹『ノルウェイの森』

この1ヶ月は私にとって大変苦痛だった。今でもそれは続いている。長い時間を、細心の注意を払って内省から気を逸らせることに向ける。結果ポケモンホワイトは2巡目も終わり、LOSTはファイナルシーズンの5枚目まで見た。ここから先はまだ新作だから、仕方なく…

さよならねずちゃん

大好きだったよとか、 今までありがとうとか、 死ぬ瞬間には抱きしめてたくさん感謝しながら看取ろうと、 ずっと計画してきた。 知らない人ばかりの、病院の冷たい治療台で死なせてしまった。 最期に目に映るものは私であってほしかった。 そうすればどれだ…