『Village』

シックスセンス』で一世を風靡し、私はまだ見ていないけど次作『サイン』で世界中をずっこけさせたという監督の、そのまた次の作品。果たしてシックスセンス寄りかサイン寄りか。少々緊張しつつ借りてみた。


人里離れたとある村。町と村とのあいだには黒々と広大な森が広がり、その森の異形なる住人「語ってはいけない者」との協定により、村の人々は決して森に足を踏み入れることは許されてはいなかったが、それを守ることにより変化を嫌う村の秩序は平穏に保たれているのであった。しかし村の青年ルシアスは、村に隠された様々な秘密の断片に次第に疑いを持ち、最大の謎である森を抜け、町に行くことを願うようになる。
閉ざされた19世紀の村に隠された秘密をめぐり展開されていくミステリーだが、徐々に明らかになる秘密も意外というよりは、やっぱりそうか…と先が読める。最後に全貌が白日の下に晒されたときは確かに「へ〜そうきたか」とは思ったけど、意表を突かれたという感じでもなく、奇を衒ったようなというか、漫画的演出というか、ストーリーの必然ではなく観念的な趣を感じた。
最大の核となる、なぜ村が隔絶された社会として孤立することになったのかという原因自体があまり共感できるものでもなく、ちょっとここまでしちゃう動機としては弱いなという感じ。
私的評価★★☆☆☆