恐ろしい歴史

私は皇室に興味が無い。アンチでもないが、にやけた「皇室担当」リポーターや女性自身の記者がテレビに出てきては乳児に様を付けてもてはやす風潮は気持ち悪い。お小さいころお転婆でいらして〜なんて出てくる学習院の同級生ってのも虫唾が走る。要するに皇室自体はあっていいと思うが、取り巻く状況は異常だし見たくもない。皇室の女性は名前に「子」がついてないと駄目らしく、宮家筋によもや娘が嫁ぐとき…なんて親が妄想抱いて、学習院の子供は全国平均を遥かに上回って名前に「子」がついてる女子が多そうだ。お妃候補なんてのを側近が選ぶときはまず名前で書類選考始めるんだろうか。


私は当然戦後生まれで、戦後教育は天皇と政治中枢とのつながりが無いことを必死にアピールせねばならないものであったから、私も天皇と政治の関係は儀礼以外のものではないと思っていた。しかし今回のキコ懐妊。それを聞いただけで寒気がしたのは私だけではないはずだ。何か大きな勢力に担ぎ出されたような唐突さとタイミング、そしてそれを受けての、当然のように見送られた女系天皇をなにやらするという法案。反対勢力が見事、事を成し遂げたというわけだ。きっとキコか髭の宮かは知らないが、女系反対勢力に入れ知恵されて必死に産み分け法を勉強して、排卵日の何日前に精子が入ってたらどうたらこうたらとか、計算して頑張ってる中年の宮家を想像したら吐き気がした。歴史が伝えた皇室という気味の悪い巨大な組織のその冷たさを、事実として身近に感じた。


おフランス式「産み分け法」かなんかが見事成功し、生まれてくる子供が男なら、髭の宮はいずれまんまと天皇の父となるのだろう。ただそれを生きて拝めるかどうかは別であり、自分の晩年には兄貴の死を願うんだろうか。生まれた順序が違ったがゆえ、決して歴史の表舞台には立てぬ影の男。戦後のたった60数年で歴史は決して動かないのだ、千年単位で渦巻いてきた連綿と続く陰謀の歴史は。ああこんなこと書いて、明日は街宣車がウチの回りで騒ぎ出すかもしれないわ。