『Shall We Dance?』

ハリウッドリメイクの方です。草刈タミーの方も見ましたが、当時から特にこれという印象も無く、覚えていることといえばラストのシーンで草刈民代の「Shall we dance?」の問いかけに役所コウジが「Shall we dance.」と答えるという、任天堂DSのえいご漬けでトレーニングしても分からない単語ばかりの英語音痴な私をしてもおかしいと感じる変な会話くらいで、別に私がバレエをやってなくて、草刈民代が色んな方面で有名なバレリーナだろうがなんだろうが知りもしなければ、見ることはなかったであろう普通のよくある邦画だったわけですが、こちらのアメリカ版Shall we・・・も結構内容は原作に忠実なようで、やはりこれといった印象も持ちませんでした、が、


邦画では渡辺えり子竹中直人という名前を聞いただけで笑いがこみ上げるペアのアメリカ版キャストは、確かにデブでブスだが壮絶に足が長くラインの美しいオバハンに、ハゲでブサ男だが長身で筋肉質なスタイルの良いオッサンで、ど島国農耕民族体型のアジア人とはどうしようもなく結びつかないヨーロピアンセレブに育まれたソシアルダンスと強引に融合するという、根源的な不条理感が呪わしく全編を覆っていた邦画版とは著しく違いを持っているように感じるのです。言ってみれば、アメリカで制作するならばShall we 歌舞伎?やら、Shall we 相撲?であれば、欧米人の持つその文化に根付かぬ体型がむしろオモシロ要素につながるみたいな感じとでも言いましょうか。まあなんか無理矢理な感想ですが、気楽に見られる楽しい映画であることは間違いありません。そして当然、ラストシーンでジェニファー・ロペスの「Shall We Dance?」の問いかけに、当然Yesと応えるリチャードギア、長きに渡る溜飲が下がったのです!
私的評価★★★☆☆