パリオペバレエ

DVDでパリオペラ座バレエの宝石宮(Jewels)を見た。人工的とすら感じるパリオペの美しいダンサーたちによるバランシンの作品は、そのダンサーたちの冷徹なまでの超人的な美しさゆえに、宝石の放つ人の手によって究極に高められた造形から放つ光を見事に表現している。ひたすらにバランシンの超絶技巧を正確無比に踊りあげ、8頭身が当たり前の白磁の人形たちが舞台所狭しとステップを刻み、メロディーを奏で、その肉体そのものがそれであるかのように音楽を具現化していく。その中で一際そのテクニックを誇るエトワールたちの足など芸術そのもので、石膏で型を取って飾っておけば一日見続けても飽きない究極の造形美。コールドダンサーも粒ぞろいで、やっぱりオペラ座って世界一美しいわ!と世界を知らない私はひとり感動に身を震わせるのでした。