降板

ご覧になってくれている皆様、明けましておめでとうございます。今年もこれまで以上に頻度の低い更新で頑張っていきますので、良かったら見ていってくださいね。


さて、2人で踊るちょっとしたソリストパートがあったのですが、私の相方となるもうひとりの女性は、大柄で、足が長く、小顔で、美人で、股関節の開いた、音感の無い性格ブサ子さんでした。私と合わせる気が完全に無いようで、ぶつかるは、勝手にとんでもないところまですっとんでいくは、音の取り方を真逆に取るは、でもって先生の言うことも聞かないまま、自分が快適に踊る道をとことん追求しつつ、間もなく本番の大リハーサル。相変わらず合わせず、私が何か言おうとするだけで目をそらしため息。正直もうイヤだったので、先生に「彼女と合わせる自信がありません。」と影で愚痴ると、同じく影から「あの性格ブサ子さんはバーでもあれで・・・」「レッスンのセンターでもそれで・・・」「勝手に振り付け作ってどれで・・・」と教室のメンバーからも口火を切ったように鬱憤が噴出、バーに割り込み、センターでぶつかり追い抜き、周りも見ない音楽も聞かない彼女に少なからず悪感情を抱く人が多かったことが突如先生に認識される結果となったのです。



先生からあまりに唐突の宣言がなされたのはその直後のレッスン前、「私、人間関係が悪化するのいやだから、もう二人とも交代してもらうことにしました。彼女だって悪気があって音が取れないわけじゃないんだから、大人なんだし、協調性を持ってやってください。」
ぎょえ〜驚きの発言です。悪意の有無は別として合わせる気の無い協調性の無いブサ子さんに合わせないことに対し、私に協調性がないと言われたんですのよね?彼女一人を交代させるのと、私と同時に交代させるのでは、その持つ意味合いが彼女にとってぐっと勘違いの方向に働くことは想像に易いんですが、先生は交代理由を彼女に明示する気はなさそうだし、人間関係を悪化させずに円滑な教室運営をしたいなら、大多数を納得させる見せしめとして彼女だけを降ろすしかなかったと思います。
私も常々、劣等感の塊で自分のおぞましいなんちゃって大人バエエに寒気がしている自虐エピソードばかり書いておりますけれども、それもこれもバレエを愛するがゆえ、ひとつ申し上げておきますと、音感は重要なバレエのテクニックの一つなのだから、それが決定的に欠けている彼女はソリストの資格無しってことです、そうこのド下手な私以上に!下手だから交代してもらう、と言われたほうが今の千倍は落ち込んだでしょうが、こんな不快感を感じることは無かったでしょうね。このプチパートは降ろされましたが、6人のソリストバリエーションは残っています。私は彼女と組になって動きますが、残っています。