常念岳〜蝶ヶ岳縦走1/2


初めての北アルプス。初めての縦走。夏の三連休を利用して、バレエも完全に休みまくっている完全な運動不足で臨む無謀な山行、一日目。



7:30、三股登山口に続く駐車場は既に満杯。道路にはここから延々、数キロにわたって路駐の列が伸びていた。私ら一行もなんとか500mほど下ったあたりの断崖に無理矢理突っ込む。帰ってきたときには車が谷底に落ちてるなんてね〜あはは〜……とか普通にあり得そうで笑えなかったが、考えないことにして進む。



駐車場から登山口まで1キロ弱ある。この歩きが結構神経に障る。もちろん帰りを予想してのことである。



さあ行くわよ!でももう若干疲れている。最近は帽子がうざいので専らタオルターバン姿が定着。虫のいるところではあいつをかぶるけど。



三股登山道はいきなり急登から始まり、なだらかなところはほぼない。まずは樹林帯の急勾配をひたすら登る。これといった目印もなく、かなり辛い。



ストックも変な使い方をする。



11:30、ようやく樹林帯を抜けて岩稜地帯へ。適当な岩へ腰かけて昼食を摂る頃、続々と下山組とすれ違う。ヒーハーの私を見る下山者は「登るの?ここ?」と声を掛けていく。それ私が言いたい。なんでまた登りで三股を選択した私……



雲が多いこの日、たまに青空が覗く。でも上を見る余裕なし。見上げると辛いの……。



よいしょよいしょとよじ登る。ここでも随分後続に迷惑をかけてしまった。やっぱこういう道を通る人は足が速い。人並み以下の私がなぜここにいるのだろう……とか手遅れなことをぐるぐる考える。



13:00、なんとか難所を乗り越え常念へと伸びる稜線は、雲の中に消えていく。



ぷち雪渓!常念に近付くにつれて雲が切れることが多くなる。展望が開けはじめ、疲れもピークだった身体も少し楽になる。やっぱり景色は大事。



この日は常念に登らず、一ノ沢から伸びてくる登山道の分岐で常念小屋に下りていく。メジャールートと交わるここにきて非常に人が増えてくる。相変わらず雲は多い。でも風が強くて雲の動きが早い。ガスが晴れた瞬間目を上げると……



あっ



ああ〜!出た槍穂連峰。これが……。初めて肉眼で見た。なんか普通に感動して、うわ〜〜!てなりました。



予約の際、すごいと聞いてたけど予想を遥かに上回るものすごい混雑の常念小屋。6畳の部屋に12人。1畳に2人で寝る。予約制とるんだったら入らない客は断れよって思うんだが。廊下も階段もザックと人間で足の踏み場もない。外も行き場のない人がボンヤリ座り込む。こんなところで寝るのか今夜……。



テン場も隙間なく埋め尽くされている。



デラックスですねえ……。晩ご飯は21時過ぎまで続いていた。そして飲むと翌日辛くなるのは分かってるんだけど、飲んでしまった。更に寝返りも打てない足も延ばせない、すし詰め状態の部屋。夜中に35回ほど起きる。10分以上継続して眠れない夜を過ごす。〜続く