霧ヶ峰(二十二座目/百)


そろそろ夏山シーズンも終わり、山の紅葉も最盛期を迎えていると聞く。
どこか遠征して秋山を楽しみにでも行きますかと計画していたというのに、毎度のことながらカツノリとの時間調整は上手くいかない。結句前泊が必要な遠征登山は諦め、早朝出発でゆるゆる歩ける場所ということで霧ヶ峰を選び出発。


【行き方】
中央自動車道を岡谷ICか諏訪ICで下車し、ビーナスラインで目的地を目指す。とりあえず車山からというなら諏訪の方が近い。迷うような箇所もなく、最もアプローチの分かりやすい&道が良い百名山のうちの一つ。



せっかくなのでぐるりと湿地めぐりでもしましょうかと、車を停めたのは車山とは反対側の八島ケ原湿原。7:00頃だが車はガラガラ。やはりみんな車山側で、こっちは人気がないのかもね〜なんて話す(結論から言えば全然そんなことはなかった)。

にしても岡谷ICを下りここまで来る道中、ナビがどうやる気を出したのか、絶対変だろっていうガタガタ林道に誘導しやがったので時間を取られてしまった。八島ケ原湿原駐車場の横にもビーナスラインは走っとるのに何やってんだアホナビ!



売店やトイレなども完備。この時間は閉まっていたけど、戻る頃にはしっかり営業していた。



7:10、鹿除けネットをくぐって湿原入口へ。



入っていきなりすぐ、もわもわの霧。でもまあ、早朝の湿原ってこんなもんなんだろうか。



序盤は木道。
この辺りには、何時ごろから何を撮影しているのか、長〜いレンズを構えた人たちが何人も三脚にカメラを構えていた。山歩きの服装ではなかったので、ただ写真を撮りに来ているだけらしい。動物の気配はしなかったので、被写体は風景かな?



霧は思ったよりも高いところにあり、湿原を遠くまで見通すことができた。



風もなく、聴こえるのは木道を歩く足音だけ。人もほとんどおらず、黄色く色づいた湿原は静かで美しい。



木道出口にも鹿除けの柵。日本の山は、どこもかしこも鹿にやられている。もちろんこうなったのは鹿のせいではない。人のせいだ。



ここから先は、山道っぽくなったり



車も通れるようなアスファルトになったり。霧ヶ峰は広いエリアの総称なので、色んな道が交錯している。



7:40、諏訪神社。鳥居も折れ、人々に忘れ去られた小さな社。



諏訪神社から沢渡を経て、車山肩へ進む。



山はすっぽりと霧に覆われている。まあ霧ヶ峰ですから。



肩のあたりまで登るとかなり見通しが悪くなる。駐車場も近く、すぐ近くで人の気配はするのだが、霧で姿は見えない。



しばらく歩くと、山頂の気象レーダードームが見えてきた。晴れていれば目印にもなるんだろうが、この日は目前になるまでその存在に気付かなかった。



9:00、霧ヶ峰の最高点である車山山頂。霧……。



三角点。



山頂の社。




ランドネから切り抜いたみたいな格好の子たちとか、小さな子を連れた親子とか、山頂付近はとにかく人が多い。お昼ご飯を食べ(何時だよ)、さっさと通過。



復路は車山湿原沿いのルートを通る。往路では見かけなかった植物も。



車山乗越を越え、蝶々深山と沢渡への分岐を沢渡方面にルートを採る。と、こっちはメジャールートではないのか何なのか、道が笹で覆われていてかなり歩きにくい……。



ズボンの裾をドロドロにしながら笹の細道を抜け、再び来るときにも通った広い砂利道に。バッタがよく出てきていたが、寒くてみんな動きが悪い。来たる冬まで頑張りたまえ。



往路とは対岸にある、北側の木道で再び八島ケ原湿原を歩く。



こちらの道の方が間近に池を見ることができるので、南側よりは風景に変化がある。
ここまで戻ってくると、かなり人が増えてきた。観光バスで来たのか、軽装で散策する団体さんたちと狭い木道ですれ違うのも一苦労。



11:10、およそ四時間のトレッキングを終えて駐車場に戻る。と、もう満車状態。観光バスも何台か。この辺りは一大リゾートなので、いかにも山登ってますみたいな人はあまりおらず、混雑のピークも普通の観光地と同じような感じ。まだまだ訪れる車が入って来るので、さっさと帰りましょうか……。



さーお昼ご飯はええもん食べようぜ! と向かった諏訪の住宅地。生活道路沿いに忽然と出現したイタリアンのお店、えーっと何だっけ。名前忘れた。トッポリ…アーノ…ミッコリ…う〜ん全然覚えてない。2013年にできたという真新しいお店。



店内はテーブル三つくらいにカウンター。土曜日だけど、先客が一組いただけ。



コースのランチを頂く。あれ、山頂でなんか食べたような気もするけど、、、まあいいか赤ワインください。



メインは美味しい石釜焼きピザ。写真、もうちょっと上手にサーブしろという……。まあいいか白ワインください。


かくして美味しい料理に美味しいワインで気持ちよく帰路に着くのでした。なんか運転手が横で文句を言ってるような気もするようなしないような。まあいいか。