白山(二十六座目/百)


今年の梅雨はしっかり梅雨で、なかなか晴間が現れない。そんな中での貴重な晴れ予報が出ていた白山へ行くことにした。


【行き方】
登山口は、ウチから一番行きやすい大白川登山口を選ぶ。結論から言えばこの登山口までのアプローチは現在通行止。でも一応行き方。
東海北陸自動車道荘川I.C下車。国道156号で白川方面へ向かい平瀬・大白川橋付近の交差点で左折、県道451号(白山公園線)に入る、はず。今回は左折できず。



ひるがのSAで仮眠を取り、コースタイム八時間半に備えて早出の準備は万端……のはずが呆然と佇む3:45。目をこする。こすっても消えない通行止表示。


ど〜しよ〜ど〜しよ〜とひたすら悩む。ここで半分以上気持ちは挫けてしまった。反対側の登山口に回るのに二時間半。出発6時台ならなんとかなるか。とりあえず行くだけ行ってみようか。



薄闇の中、浮かび上がる世界遺産白川郷知るかと華麗にスルーする贅沢。そんなに登山って大事か。白川郷通過か。なんか虚しい。



迂回路の有料道路、白山白川郷ホワイトロード、旧白山スーパー林道に4:40到着。

通行時間7:00〜18:00

挫けたものの半分は残っていた気持ちは砕け散り、登る気はほぼなくなる。しかしすぐ取って返すには心が疲れてしまったので、少し休憩することにする。



6:00、日はすっかり登り、梅雨の晴れ間と言うには見事に晴れ過ぎな青空が輝く。悲しい。こんなの見たら帰ることなんかできない。やっぱり登ろうと決意。



頭文字D的に峠を攻め(しかし車は軽)、なんとか目標だった9時前、8:45に別当出合駐車場到着。主に週末は通行規制があってここまで自家用車は入れないが、この日は平日なので入れた。駐車場は7割ほど埋まってただろうか。時間も遅いしね。



駐車場から登山口まで少々登る。



8:50、別当出合休憩所。水洗トイレに更衣室、自販機ももちろんある立派な休憩所。これ下山後すぐコーラ飲めるやつや!



広々とした登山口。立派な遅出だけど、まだこれから登ろうという人もぼちぼちいた。



若干距離の短い砂防新道を行くことにする。



登山口の鳥居をくぐってすぐ、立派な吊り橋を渡る。



森に囲まれた、雰囲気のよい登山道。



ときおり望める展望も滅法よくて、気分は上がっていく。来てよかった!



9:30、中飯場



水道、トイレ、ベンチあり。



空はとんでもなく綺麗。でも午後からは雲が出るので、この時間帯が一番よかったのかもしれない。日は容赦なく照りつけ、暑い暑い。



10:15、別当覗。



下まで覗き込めそうなんだけど、恐いのと、暑いのと、バテ始めて歩くのめんどいので覗き込まない。



木道。



残雪が少々。相当溶けていて、踏み抜きそうで恐ろしい。



11:05、甚之助避難小屋。2010年に建てられた綺麗な建物。水道、水洗トイレあり。

このルート上にあったトイレは別当出合休憩所も含め、全てチップ制なんだけど、誰もチップ入れてる人を見なかった。私の考えとしては、トイレチップってのは募金的なポジションではなく、無人販売所の野菜に払う代金みたいなもんだと思っている。使うなら払うのは当たり前っていう。小銭出すのがめんどいから、どっかでまとめて払ったとか? いやいや、そんな雰囲気の人たちじゃなかったね。とりあえず今回私の周囲にいた人たちで、いい感じの人ってほとんどいなかった。挨拶もしない。道を譲っても無言。人気の山ではありがちなことだけど。



避難小屋を過ぎ、十二曲がりのくねくね道を登っていく。随分雲が増えてきた。



ところどころ雪が残る。

今はお花のシーズン。十二曲がり周辺ではお花が咲き乱れていた。以下お花。





















お花を愛でているうちに結構登った。



12:15、白山延命水。延命っつーんで、チョロチョロ染み出す水を一口含んだ。少々寿命は延びただろうか。背負ってる水は暑さでぬるいので、冷たい水は美味しい!



あと少しで十二曲がりが終わる! 十二どころのカーブじゃなかったと思うんだけど。



12:25、観光新道と合流。



広々とした草原!!



ここまでの疲れも、すべて吹き飛ぶような美しい景色。これが見られただけで、来た甲斐があったというもの。



正午を過ぎ、室堂が近付くにつれ、不穏な雲が押し寄せる。



12:50、唐突に室堂ビジターセンターが現れた!! 何これびっくりするわデカいし!!



バッジを買ってちょっと休憩し、ビジターセンターを通り抜けて最高峰の御前峰へ向かう。お社を新造中。



正面に見えるのが御前峰。



振り返れば室堂。しかしでっかいなあ。こんな場所にこんな規模の建物なんて、大したもんだ。



13:35、高天ケ原。山頂に向かう道は石が積まれ、綺麗に整っている。



室堂が小さくなってきた。



山頂直前のお社。登頂のお礼と下山の無事をお参り。



14:00、登頂。予定通りとはいえ、もうちょっと早く登れたらなあ。こんなに雲は出なかっただろうに。


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室堂側から雲が押し寄せてきた。時間も余裕がないし、早々に下山を開始。せっかく来たのに、山頂で煙草吹かして寛いでるオッサンもいたしね。なんで? なんで山頂でタバコ吸ってんの? なんで狭い山頂で、みんなが休みたい場所で、余韻に浸りたい場所でタバコ吸ってんの? 臭いっつのほんと鬱陶しい(知らない人が吐いてる煙は臭いの法則)。



下山途中、山の上に水平に、ぷか〜んと帯状の雲が出ていた。おもしろーい。



17:00までに下りたいので、とにかく急ぐ! 毎回下山のとき、よくこんな道を通って来たよな〜と思う。



15:25、甚之助避難小屋まで下りてきた。でも人がいっぱいだし、かなり膝にダメージがきていたので、もう少し下ってから休憩を取ることにする。



16:15、中飯場。行動時間が7時間を過ぎると、はっきりわかるほど疲労が濃くなる。ザックをおろして休憩していると、身体がどっとだるくなる。しかも相当脱水していてバテているので、無理矢理残ってたおにぎりを食べる。



16:50、なんとか予定通り戻ってこれた〜! そしてすぐコーラ。神様ありがとう。コーラのある時代に私を産み出してくれて。


予想はしていたけど、とにかく暑くて暑くて、久々にバテてしまった今回の山行。でも途中の展望は素晴らしく、結果的には行って良かった。この時期、ちゃんとアプローチのリサーチをしてから行くべしという教訓も得たのである。


帰り道、「白峰温泉 総湯」へ。小ぢんまりとしているけど、新しくて綺麗だった。でも洗面所にティッシュがなかった。。不便じゃない?