なりたい職業

Odiel2006-01-25


飼っている猫が膀胱炎を患い、ここ2週間連日病院に行っている。大きい病院なのでこれまでに7人ほど違う獣医師と会ったが、どの人も皆、手が荒れて引っかき傷だらけなことに気づく。うちの猫はたいそう大人しいので病院に行ってもじっとしてガタガタ震えているだけだが、待合室に響く動物たちの恐怖のうなり声、処置室からは犬の悲鳴、乱暴な猫が威嚇音を放ち暴れまわる音、いやはや動物好きという理由だけではなれない職業だ。
どんな職業だろうと相応に嫌なことも苦労もたくさんあるのは当たり前であり、安易に「〜になりたい!」などと口にすると苦笑いを浮かべられるであろうが、その職業になっていない以上はその職業の苦労など知るわけもないので、敢えてなりたかった職業を安易に口にしてみる。


まずはこの話題を考えるきっかけになった獣医。動物好きに悪い人はいないなどと言う気は無いが、悪人の割合は動物嫌いより動物好きの方が少なそうとは思ったりする。建築家もいいが、私のイメージする建築家はコンドルやライトなのでちょっと違うかもしれない。昔からなりたかったのがカメラマン、劇場で大きな荷物を持ちベスト着用、カメラを肩にかけ、アクティブにパシャパシャやってるのを見るとかっこいいなと思うけど、出来上がった写真を見るとガッカリする。美容院に行くたび美容師はかっこいいと思う。テレビを見ていると女優になりたい。美術館に行けば学芸員になりたくなる。それぞれに自信を持って仕事をしている人は、ひきつけるものを持っているものだ。


そういえばバレリーナを忘れていた。でもきっと万年コールドでプリマのトウシューズに画鋲を入れるような意地悪女、30過ぎても独身で親と同居、炊事洗濯も親任せでたまのバイトは教室のアシスタントで一こま1000円月収8万。腹心の友キョンコスカヤさんがご自身のブログで妄想を炸裂させているので、彼がカウンセリングによって正常な神経に戻ってしまう前に、秀逸な作品をご覧になってください。バレエ小説「光の女神」その1はこちら→http://barayume.exblog.jp/m2006-01-01/#3424971