木曽駒ヶ岳 三回目


何故だか登らないと無性に恋しくなる木曽駒。だけどかなりつらいので、行くかどうかは毎回悩む。しかし今回は『山バッジを買いに行く』という明確な動機のもとに頂点を目指す。しかも日帰りとか。もう二度と桂小場からの日帰りはしない、びしっ

【行き方】伊那ICを下りて国道153号→県道202号と行けば良いんだけど、地図上で153号の代わりに便利そうな裏道があり、毎回そこを通ってしまう。その道を通ると202号に出るのがすんごく分かりにくい道になるので、気を付けましょう。今回もうっかり通り過ぎてUターンしてしまった。202に出ればあとは一本道。信州大学農学部 西駒演習林に向けて走る。登山道脇に20台くらいは停められる駐車場あり。簡易トイレもあり。このトイレ、草むらにどーんと設置してあるからひるむけど、中は意外ときれい。



これまでで一番車がたくさんあった。30台くらいはあっただろうか、駐車しきれず道にまで車の列が伸びていた。こんなことは初めて。ハイシーズンでも3台くらいってときもあったのに、一体どうしたんだ? なんかで紹介されたんだろうか。
5:00出発。そしていきなり登山道を誤る、もう四度目の道なのに……。



5:15ぶどうの泉。前日まで雨が降っていたらしく、すごい水量。登山口からぶどうの泉に至る崩壊地は修復され、巻かなくても通れるようになっていた。とてもショートカット。



6:50馬返し。序盤の、この緩斜面が非常に長い。毎回書いてるが今回も書くけど、下りのこの道は足必殺だからね。2011年に整備されたらしく、道幅が倍に広がっていた。ありがたいことです。



7:20大樽避難小屋。私は行かなかったけどトイレが地盤沈下してるらしい。なんだそれ?どういう状態?
避難小屋で小休止していたらオジサンが一人入ってきた。なんか見覚えあるな〜と思ったらカッチーと同じ会社、同じ部署のMさんだった! こんなことってあるのねえ〜とひとしきり驚きあう。彼は将棋頭をピストンとのこと。ぶっちゃけこのルートはそれが一番良い。



7:45胸突き八丁。ここから本格的に道がゴテゴテしてくるけど、何度でも言うが下りの緩斜面の方がマジ足必殺だからね。それに比べればペース配分で何とかなる急登の方がマシとしみじみ思う。まあどっちも嫌いだけど……。



8:05六合目。ここで再び俊足のMさんに追い付かれる。



8:30津島神社。ヒカリゴケが生えています。後ろでカッチーがそれを覗き込んでいる。



9:05胸突きの頭。ここで前半の急登区間が終わり、程なく稜線に出る。



稜線部に出ると風が強く、雲が頻繁に流れてくる。雲からのぞいた行者岩の眺望。



9:35西駒山荘。ガスがすごい。



と思ったら数分後には青空がのぞき……



そんでまた雲に閉ざされる、という感じ。雲の織り成す風景が目まぐるしく変わる。



西駒山荘で食事休憩をとりあたりを散策すると、コマクサが見ごろを迎えていた。だから車があんなに多かったんだろうか……。Mさんも目当ての一つはコマクサだと言っていたし。
途中胸突きの頭から稜線ルートを通ってハイマツを漕ぎ、将棋頭を極めて下りてきたMさんとすれ違った。かつて稜線ルートでヤバいことになった私としては、ドMっすね……と目を細めるしかないのであった。



西駒山荘を過ぎると稜線歩きになる。風が強く、頻繁に日も隠れるので帽子を脱いでしまった。この日の夜は耳の後ろの火傷に苦しみ、数日後はその皮膚がめくれて汚いことになった。



10:10遭難記念碑。何度来てもその無念に思いを致し、身が引き締まる。



同じ場所から木曽駒山頂を見る。遠っ!!こっから全然近付かないのよもう。



山頂へは馬の背ルートを取る。急登&強風で何度もめげる。濃ヶ池ルートを見下ろすと、濃ヶ池は半分ほど雪に埋められていた。



11:50山頂。最近頼んでもいないのに「撮りましょうか?」と言われることが多く、カッチーと二人の山頂写真が多い。そしてみんな、そのあとに「うちも撮ってもらえますか」と続くことが分かった。なるほどこれも山の作法か!


写真を撮った次の瞬間には雲が押し寄せ、このあと私のいる間に山頂が再び晴れることはなかった。頂上木曽小屋でバッジをゲットし、小屋のご主人と立ち話。西駒山荘の兄ちゃんは良い人で、結構色んなものを持ってきてくれるらしい(トリビア)。



下山の苦しみは筆舌に尽くしがたい。毎度のことである。17:00駐車場到着、早太郎温泉で汗を流しソースかつ丼に到着するも、食欲ゼロ。行動時間12時間はもう絶対やりたくない、否やらないと固く決意し、半分以上残したかつ丼はカッチーへ。よく食えたね。