北海道へ・五日目


車の中で目覚めると、身体中がくまなく痛い。全身がひどい筋肉痛。この日は移動日にあてていたが、果たしてこの一日だけでこんな筋肉痛が治るのかと、不穏な目覚め。



日の出でもと期待していたが、もはや見慣れた厚い雲。



鹿が群れていた。これが北海道で見た初鹿。やはり明け方には出没率が高いらしい。



足が筋肉痛でバッキバキなので岬の周りを少し散策していると、どこから現れたのかおねだり狐が。これも北海道初狐。



観光地に出没する狐なので人に怯える素振りもなく、こちらの様子を窺っている。こうして人におねだりしてるんだろうなあ。エサは自分でおとり!



ただ羅臼へ移動するだけでは身体の調整がうまくいかなさそうなので、途中で網走刑務所に寄る。



二十年ほど前に訪れたときより、随分と展示が増えたような気がする。収監された人々の過酷な労働により、北海道開拓の重要な一部が担われているのです……という小林多喜二的な雰囲気で持っていこうとしているような展示にも感じるが、でもまあみんな犯罪者だったんでしょ? とやや白けた気分にもなる。刑務官は気の毒だけどね。



夕方には羅臼に到着し、観光案内所で教えてもらった日帰り温泉施設『夕陽台の湯』へ、筋肉バッキバキのまま湯治へ。こじんまりとした施設ながら、清潔感があって良いお風呂。お風呂からは夕陽が見えた。



北海道限定、ハスカップ味のいろはすを飲んで明日の羅臼岳に備えるが、身体は全くもって痛いままである。