北海道へ・九日目 大雪山系旭岳(十九座目/百)


家を出てから九日目、この日ようやくお天気の予報が出た。連日の車中泊の疲れもあるし、目指す大雪山系の最高峰・旭岳には迷わずロープウェイをチョイス。別にそういうところ、全然こだわらないの。バッジさえ集まればいいから。



6:35、旭岳ビジターセンター。6時から15分ごとに運行しているので、予定の時間に乗り遅れても全然平気。また忘れたくないので、登る前にバッジもおみやげも買ってしまう。

これに乗ると、二時間半の道のりを十分で登ることができる。



スイスイ登っていく。上から見てると、登山道にもいってみたいなーと気の迷いが生じるが、登山道上にいたらきっと上を見上げて後悔するだろう。



ロープが到着してすぐ、どーんと正面に旭岳。東側に山があるので、朝日に向かって登っていく。ああこんな登山久し振りすぎて眩しすぎて! 気分は上がっていく。



噴煙の立ち昇る山を見ながら、序盤は遊歩道的なテイスト。でも岩がごつごつしているので、いくら散策だけが目的の観光客といえどサンダルでは歩きにくそう。



これだよね〜



ほんと、これだよね〜



晴れていればどこを見ても面白い。特にこういう樹林帯のない登山道では、展望がないと本当に辛い。だけどこんなお天気の日は足もよく動く。



7:55、六合目。横に広い岩場の登山道で、浮石も多く歩きにくい。



登山道から左手を覗き込むと、強まったり弱まったりを繰り返しながら噴煙がもくもくと立ち昇っている。強い硫化水素の匂い。でもお天気だから全然大丈夫。



8:35、八合目。道の色が黒く変わってきて、砂が増えてくる。



豪快に抉れている。山は今でも形を変え続けている。



8:50、九合目。あともう一息!



山頂に続く登山道が、青い空に伸びていく。ああなんて最高なんでしょう。



9:15、やった〜あっという間に山頂。登りはそれなりにきつかったと思うんだけど、天気がいいとそのことがあまり記憶にない。眺めの良かったことだけが記憶に残る。だからお天気の登山は好き。



山頂から東を見渡す。このあたりは大雪の巨大な山塊なので、様々な方向に登山道が伸びていて、山頂で一緒だった人たちもそれぞれの方向に歩いて行く。ロープがある山はどこもそうなんだけど、一般的な山とは少し趣が違う。どこか他人行儀で、観光ずれしているというか。それはそれで楽だからいいんだけど、好きかどうかと言われれば、好きではない。

日々コースタイムから遅れていた私も、この日ばかりは一時間半ほど早く下りてくることができた。やっぱり登山は晴天に限る。